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悪徳商法の巧みなセールスには理由がある
この世には、トップセールスマンとかトップスカウトと呼ばれる人たちがい
ます。こういう人たちは勧誘が上手いからトップなわけですが、なぜ上手いの
かというと、恐らく心理的な側面からのアプローチも上手いのだろうと推測で
きます。
心理学というと、心理テストをやってみるとか、心理学者が何かを心理学的
に分析するのを聞くという程度で、あまり馴染みのないことかも知れませんが
実は悪徳商法の勧誘においてもかなり意識的に使われている事なんです。悪徳業者の一番の武器は何と言っても”巧みな話術と勧誘”です。
・心理学的な効果を狙って、消費者が操られているとしたら?
・自分で選択しているつもりでも実は業者に操られているとしたら?
怖いことですね。ということで、業者がどんな効果を狙ってどんな勧誘をす
るのかを見ていくことにしましょう。
「イエス。」と応え続けると「ノー。」といいづらくなる心理
業者との勧誘における会話のやりとりの中で、「イエス。」とか肯定的な返事ばかりしていると、「ノー。」とか否定的な答えをしづらくなるという心理状態になります。
イエスとか肯定的な答えを導き出す質問は、「今日は良い天気ですね?」などと、勧誘と直接からめる必要はなくて、肯定的な答えをさせる質問ならば何でもいいんです。徐々に勧誘と絡めて、でも消費者が肯定的な答えしかできないような質問を
していきます。
肯定的な質問を繰り返して、否定的な答えをしづらい雰囲気にまで持っていけたと、業者側が判断したところで、最終的に本当に「イエス。」と言っても
らいたい質問を消費者にぶつけるように、勧誘が組み立てられています。悪徳商法の勧誘においては、自分が驚くほど「はい。」と言わされることになります。
この話を聞いてから、悪徳商法の勧誘を受ければ、はっきりと気付
くことができると思います。恐らく、悪徳業者の勧誘マニュアルというものが存在するのならば、この法
則が書かれているし、そのような勧誘を指導されているものと思います。
特別待遇されているという心理
特別待遇されているという心理状
態は心の防壁を取り除いてしまいます。アポイントメントセールスで使われる、「あなただけ〜」「選ばれた」などという表現は人の自尊心をくすぐる表現として意識的に使われます。
自分は特別な待遇を受けているのだとちょっとした良い気分になってしまうのです。人から褒められると、ほとんどの人が悪い気がしません。人から褒められて
良い気分になってしまうと、心の防壁を取り除く効果があり、その後、褒めてくれた人の言う事を信じやすい傾向にあります。
また褒めてもらった相手に対しては、”借り”の意識が生まれるものです。
褒められて、『いえ、あなたの方こそ。』と言うことは、借りを返したい意識
の表れだと思います。本当にちょっとしたものなんですけど、これが大きな影響を及ぼしてしまうんです。
みんなと同じで安心する心理
日本人に強く根付いているのが、”中流意識・普通意識”です。出る杭は打
たれるから、出たくない。できるだけみんなと同じでいたい、みんなと違うと
不安になるという心理です。
「皆様にも買っていただいている。」
「あのお宅でも使っていただいている。」
という表現によって、変な競争意識も生まれます。みんなが持っているのにあ
なたは持っていなくて良いのですか?
「それなら私も買わなくちゃ」
「それなら家でも使わなくちゃ」
という心理につながりやすくなります。
対比される対象が身近な人・有名な人
だとよりリアリティーを感じてしまいます。有名人が『私も使っています。』
という広告が良くありますよね?
二者択一押し付けの心理
買うか買わないかという選択ではなく、買うならこれとこれのどちら?という選択をさせて、本来あるはずの、買わないという選択をさせない手法です。どっちの料理ショーという番組があります。
2つの料理のどちらを食べたい
か2組に分かれてプレゼンテーションをして、多くのゲストに選ばせた方が食べることができるという番組ですよね。例えば、しょうゆラーメンと味噌ラーメンの対決を見ていれば、他にもとんこつラー
メンや塩ラーメン、ラーメン以外にも選択肢はあるはずなのに、すっかり忘れていると思います。これと同じ原理で、買わない選択をできるだけさせないように勧誘を組み立てていくんですね。
負い目を感じる心理
何度も勧誘される、長い時間勧誘されると、買わないと何だか悪いと負い目のようなものを感じることがあります。
これだけ話を聞いておいてやっぱり買
いませんでは済まないなと思ってしまうんですね。
コンビニエンスストアでトイレを借りた場合に、”借り”の意識が生まれ、必要はないけど、ガムなどちょっとしたものを買った経験ありませんか?ちょ
っとしたものを買うことで、トイレを借りたお返しをしたいという心理の表れなんですね。
最初に、きっぱり断らないということは、長い時間にわたって勧誘を受ける
ことになるので、負い目を感じてしまう事にもなりかねません。だから、最初
のきぜんとした態度が重要なんですね。
一度断らせてからが勝負
最初に無理難題をふっかけて、一度断ってもらってから、本来の条件を提示
するという手法です。
例えば・・・
業者:「1ダース買ってもらえませんか?」
消費者:「それはちょっと・・・」
業者:「それならば1箱だけでも・・・」
消費者:「それだったらいいですよ。」 |
条件を2つ提示することによって、われわれ消費者は勝手に比較してしまい
ます。一度断っているので、『悪いことしたなぁ・・・』という気持ちが芽生
えています。それで、後で提示された条件をのんでしまうという心理です。
最初に夢を見させる
上に挙げたものと同じく、条件を2つ出すやり方ですが、最初においしい条
件を提示して、夢を見させてから、悪い条件を出すという手法です。
例えばリフォームの勧誘などで・・・
業者:「こんな素敵なお家になりますよ。」
(具体的に写真や図面を使ってリフォーム後の家をリアルに想像させる。)
【消費者に夢を見させる。】
消費者:「いいですね。」
業者:「でも、予算がオーバーしてしまうんです。」
(悪い条件を提示する。)
消費者:「でもこんな素敵になるなら仕方ないですね。」
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こんな具合で、よりリアルで具体的な夢を消費者に見させることができれば
後で提示する悪い条件を打ち消す効果があるんですね。どちらも比較対象を作り出すことで、消費者が勝手に比較して、相対的な判断をすることを狙ったテクニックです。
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行政書士
山崎 誠
(やまざき・まこと)
埼玉県行政書士会
熊谷支部所属
登録番号
第04130051号 |
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行政書士山崎誠事務所

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